飯泉梓「ユナイテッドアローズ 顧客の声、商品と接客で表現(戦略 顧客志向)」日経ビジネス2005年8月1日号

公開日: : 最終更新日:2012/02/10 書評(雑誌), 日経ビジネス

ユナイテッドアローズ(UA)の経営改善のポイントを3ページの記事にまとめたもの 最初の徹底した調査と分析が魂を揺さぶる 研修という詰め込みともとられかねないファンクションと、接客場面での各従業員の発意による柔軟なサービスというファンクションが、一見矛盾しそうだが、そうはならないとされている点が極めて興味深い リッツ・カールトンのクレドや、トヨタのマニュアルや、ノードストロームの返品プログラムなどを想起させるような話がある。事業体は複数の人間が1つの目的に向かって進むための、指針やマニュアルを抜きにマネジメントすることはできない。この辺を単純に、マニュアル主義とか、洗脳とか言って軽蔑するようなスカした人間は、逆立ちしても経営者になることはできない ・販売員がこう申し出た。「このまま着ていかれますか?今、着ているお洋服をご自宅にお届けしておきますよ」。願ってもない販売員の一言に驚きつつも、Aさんは好意に甘えることにした。翌日、Aさんに届けられた荷物を見て、もう一度驚くことになる。届けられたシャツに、きちんとアイロンがかけられていたのだ ・UAには接客の詳細なマニュアルはない。これらの接客サービスは、店舗の販売員が自分で考えている ・毎日のように足を運ぶ顧客がいるのは、飽きないほど商品が豊富だからだ。通常の衣料品専門店は1店で約400品番を扱うが、UAはその5倍、2000品番を揃える ・取引先などの関係者に「UAの強さは何か」を尋ねる聞き取り調査を実施。荷物の配送を委託する佐川急便や玄関マットをレンタルしているダスキンまで、自分たちの強さについてビデオカメラを回してインタビューした。その収録テープは何度も見返した。/全社員向けのアンケートも実施した。経営陣は半年かけて議論を繰り返し、2泊3日の合宿を実施。さらに経営陣は”遺言状”を作成、「自分が去った後で次の経営陣や社員に守り続けてほしいこと」を文章にして残した。/その結果、「UAの強さは顧客志向が徹底していること。守り続けたい」という結論が出た。これは、創業した頃の「思い」にほかならない。経営理念は、いつしか風化していた。/実はこの時まで、UAは「進化する老舗の創造」という理念を掲げていた。「進化」と「老舗」という一見ミスマッチとも思える取り合わせに、「創造」への思いを込めたものだが、「当時、既に社員は700人になり、理念が明確に理解されていなかった」(岩城社長)。/そこで社員から、「店はお客様のためにある」ことを示す言葉を募集し、「MAKE YOUR REAL STYLE」とした。「理念ブック」という小冊子も作った。十数ページに及ぶこの冊子には、経営陣が目指す方向性や取引先のインタビュー、顧客からの直筆の感謝の手紙なども掲載した。入社すると、まずブックの読み合わせを行い、その後も折に触れてブックを確認する。/さらに”ユナイテッドアローズ”を日本語に訳して「塾」をつけた「束矢塾」という教育研修の場を設け、経営理念を丹念に教えた。アルバイトから幹部までを対象に年間500回の研修を実施。新店の開店時は新規採用する社員も多いため、その指導ぶりは徹底している。オープンの約半年前にはメンバーを集め、時には「アクションラーニング」という社外研修を行う 20050808171759

google adsense

関連記事

no image

山田昌弘「若者の希望を潰す新卒偏重の採用 (The compass)」週刊東洋経済2009.1.24

学者や言論人というのは、自分の言うことを決して変更しない、そしてそれが常に正しいように努力するので、

記事を読む

no image

野口悠紀雄「貿易大国から脱していない日本人の意識(「超」整理日記)」週刊ダイヤモンド2006/04/29・05/06合併号

週刊ダイヤモンドと週刊東洋経済というイガミ合う2誌に、著者の同じようなコラムがある。どれを読んでも明

記事を読む

no image

堀越千代「パタゴニア創業者インタビュー 変貌する資本主義」週刊東洋経済2007.6.9

20070625003600 最近、ビジネス誌の中でもっとも高い評価を与えている週刊東洋経済。パタ

記事を読む

no image

喜久川政樹「いよいよ私たちの時代が到来した『次世代PHS』は必ずやり遂げる」週刊ダイヤモンド2008/02/16

・インフラ作業というのは、泥臭い作業の積み重ねで、ネットワークを維持しながらサービスを開発してい

記事を読む

no image

佐々木常夫「自分を大切にして自分のために働こう(ワークライフバランスを実現する仕事術)」週刊東洋経済2009.10.17

20091101104743 著者の主張というのは同意するところが多い。実践してきて、また今後は新

記事を読む

山と渓谷2014年01月号

20140412101940 山と溪谷 2014年1月号著者 : 山と渓谷社発売日 : 2013-

記事を読む

no image

篠原匡「日本フィルム 成熟商品もヒット商品に(小さなトップランナー)」日経ビジネス2007年6月25日号

20070629064800 今回の日経ビジネスは特に分厚い。もともと広告が多い上に、今回は腕時計

記事を読む

no image

東えびす「中印急接近のスリランカ やがて民族が消滅する!?(ミスターWHOの少数異見)」週刊東洋経済2013/02/02

20130316100210 こういう匿名のコラムは気になる。名前がないので責任が軽い。こ

記事を読む

no image

高橋由里、大野和幸『中古車でも人気沸騰「プリウス」内なる懸念』週刊東洋経済2009.12.5

やっぱり自分が思うことは他人も思っている ハイブリッドを考えるときに気になるのが、電池の持ち。以前

記事を読む

no image

梅沢正邦「ミタルvs.王子製紙 2つのTOB 2つの経営者像」週刊東洋経済2006.11.18

気になった記事。M&A、ひいては経営全般に対する2人の経営者のスタンスの違い あきらめない。成功する

記事を読む

google adsense

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

google adsense

MediaPad M3 LTE プレミアムモデル購入して2か月

20170409130135 もう2か月が経ってしまったけど、記

Windows10アップグレード導入

20160307001116 2台のノートPCにつき、無料のWi

Nexus 6Pが届いた

20151105221617 無事に届いた。 海外荷物受付

Nexus 6Pが発送された

20151103103105 「発送しました」って内容のメールが

Nexus 6Pを発注した

20151031100625 それまでもネット経由でいろいろ調べ

→もっと見る

  • 名前:Max 年齢:人生の2合目くらい 誕生日:夏の暑い日 一言:他言無用ということでお願いします
  • あわせて読みたい
  • にほんブログ村 本ブログへ
PAGE TOP ↑