金森重樹「1年で10億つくる!不動産投資の破壊的成功法」ダイヤモンド社

公開日: : 最終更新日:2011/09/20 書評(書籍)



不動産投資を考えるときに読んでおくべきなのが本著。不動産投資に関する本も何十冊か読んできた。その中で最も具体的でエキサイティングな本がこれだと言える

合理的で功利的な考え方。モラルなどというものはない。書き方もセンセーショナル。しかし、看板倒れということがない。不動産投資を考え抜いたということが見て取れる。マイホーム、住宅ローン、家賃保証、などなどの世間に跋扈しているシステムに対する批判的検討に、言葉は刺々しいながらも、良心を感じる

不動産投資に本腰を入れて取り組むスタイル。このための最初の説明がある。例えば、ファイナンシャルプランニングで言われる分散投資などは最初から否定してかかる。この辺は同感。よく雑誌で100万円程度の金を細かく、国債買ったり、投資信託で国内と海外と分けてみたりしている例があるが、読んでいて無力感に苛まれる

銀行の融資の姿勢に関するコメントが多数あり参考になる。この辺が最も知りたいところ

比喩的な表現も、本質を突いていて気が利いていて印象的。「あなたの右耳と左耳の間にあるものを使うのです」とか、「所詮、人間は糞袋」とか



p2.「年収を増加させるためには、額に汗して働かなければならない」とか、「年収は、長年かけて少しずつ増加させるものである」とか、そんなものは資本家が労働者をまじめに働かせるために都合がいいから作った嘘のルールなんですよね

p10.資産を急速に増大させていく過程では、僕は株であっても不動産であっても、各人の得意不得意に応じて、全資産を得意分野に集中投資することによって、安定性を多少犠牲にしてでも成長性をとる必要があると考えています

p13.バーナード・ショーの格言「できる者は行い、できない者はできない者に教える」

p34.子供の頃、「借金は危険である」と習ったんだったら、消費のための借金をしなければよいのですが、もう一つのルールである「横並び」によって、同僚がマイホームを買うと、自分も年収の何倍もの借金を負って買いたくなる。そして、一生涯をかけて高額の住宅ローンを支払わされることになるわけです

p40.不動産投資や事業投資をやっていて、節税も兼ねて車両を購入する場合には、4年落ちの車を購入するのがベストということです

p49.資格をひけらかす方が急におとなしくなる理由は、立派な資格を持っていてその程度の経済力しかないのですから、そっちのほうがよっぽどカッコ悪いということに、改めて気づかされるのです。そうなると、上位の資格を持っているという意識が逆に作用してしまうのですね

p55.ガラスはその物質に固有の規則的結晶構造を持っておらず、むしろ液体の粘度が非常に高くなった状態ということができます。その意味では、ガラスは液体です

p74.新築のときにはサブリースで高い保証賃料を設定しておいてその分物件価格を高めにして販売し、初回の更新のときにガツンと賃料の引き下げ(といっても正常な賃料に戻すだけですが)をすれば、デベロッパーにとってはエンド客をカモれますのでおいしいですよね。そもそも、適正賃料を調べもせずに、デベロッパーの言いなりになって設定家賃を正常なものだと真に受けるほうが悪いのですから

p78.チャンスはリスクの仮面を被ってやってきます。チャンスの仮面を被ってやってくるのは詐欺です

p95.間違っても、自分が住んでいるエリアを中心として不動産投資を考えないことです。自分が住んでいるエリアは、将来的に大幅に人口が減少するエリア、空室率が増加するエリアかもしれないのです

p119.よくサラリーマン大家さんの本などで、コツコツ積立をしたり、公共料金の引き落としをしたり、給料の振り込みをしたりするといいといったようなことが書かれていますが、不動産投資においては、そのような事情はほとんど全く関係がありません

p129.ハウスメーカーがどこで儲けているかというと、もちろん建築によってです。その際に、地主に対して、シミュレーションとしてグロス利回り6~8%くらいのものを提示するんですが、それはあくまでも土地を地主が持っているからです。建物の価格に対して利回り6%などとんでもない話です

p131.そもそも不動産投資というものは、収益性の高いものに投資していくから意味があるわけであって、スタート時点で広大な収益性の低い土地があっても、固定資産税などのコストがかかりますので、必ずしも有利とはいえません

p133.本当の意味で先祖からの家産を守ろうとするのなら、家屋敷、田畑などの個々の不動産そのものを守るのではなく、個々の不動産が形を変えて、場合によっては商業ビルに、マンションに、立体駐車場に、貸倉庫にと時代に合った財産として受け継がれていく、それこそが家産を減らさないで先祖に申し訳が立つ方法なのではないでしょうか

p142.収益還元法をとっている銀行は、通常、法定耐用年数を超えた融資を他行で受けている方の場合には、その物件を処分しない限り新規の融資をすることはありません

p147.売主が個人の場合には原則として消費税がかかりませんので、土地建物割合を変えたとしても、売主の手取り額には何の影響もなく、その土地と建物割合は自由に決定できるわけです

p162.不動産投資のコツは高利回りの物件をなんとか探し出して買い続けることではなく、利回りが低い物件の管理コストの削減、稼働率の向上、賃料単価の上昇などのバリューアップを図って(内部成長)、レバレッジによって物件を取得しながらいかに収益率を高めていくか(外部成長)にあります

p179.不動産投資においては、狭いエリアに集中して、物件を探していくことが重要です

p183.S氏「個人的な見解としては、ファンドバブルは今後5年以内の金利上昇局面で弾け、わずかな勝ち組のファンドが多数の負け組のファンドをM&Aしていくプロセスを経ると思います。そのときに、大バーゲンが行われるので、今は物件の取得をそれほど焦る必要はないと思います」

p188.定期清掃、その他については、シルバー人材センターなどに依頼すれば、1時間当たり900円程度でやってくれます。これによって、自分の意思決定によって管理業者が中抜きする場合のコストの数分の1に抑えることが可能です

p194.ファミリータイプの場合には、他の人間があまり手を出さないため、おいしい物件が低い評価のままで結構ころがっていたりします。駅から10分以内というのは、あくまで単身者を対象としたもので、ファミリーで車社会の場合には妥当しないケースもあることを念頭に入れておく必要があります

p199.成約賃料を具体的に調べる方法はありませんが、募集賃料については、財団法人日本賃貸住宅管理協会の運営する「JPM賃貸ひろば」というサイトで調査可能です

p203.大切なのは、良好なコミュニケーションです。一般に情報を流す前に個別に連絡することもあります

p206.良い業者の見分け方としては、以下のポイントがあると思います。/売買の仲介だけではなく、業者自らが自己ポジションでの投資を行っていること/主として、またはもっぱら収益物件の仲介を行う専門業者であること/銀行融資に関する事情に詳しく、融資の支援をしてくれる業者であること/開発系業者など、自社の在庫を処分しなければならない立場でないこと

p218.8,000万円以下の低額物件はキャッシュ客が買ってしまってすぐになくなってしまうこと、高額物件はファンドが高値で拾っていってしまうことから、8,000万~2億円のレンジに絞って物件を探す

p224.このゴルフ場は幹線道路沿いにあります。その周辺に地目が山林等で現状少し山になっている所を坪当たり3万円程度で買って造成し、地目を雑種地にすると路線価が坪12万円程度になり銀行評価がアップしました。そこに、当座貸越枠を設定し、いつでも1億円程度借りられる体制を作りました



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Comment

  1. 金森 より:

    書籍のご紹介いただきましてありがとうございます。今年は、年末に人生哲学のテーマの本を出す予定で取り組み中です。

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