内田通夫「マスメディアは事件を消費するだけか 耐震偽装事件に賞味期限はない(アウトルック)」週刊東洋経済2006.11.25

公開日: : 最終更新日:2012/08/17 書評(雑誌), 週刊東洋経済



報道のいい加減さ、狡さの例。極めて共感したコラムだった


結局、記者クラブでなかよく開示された報道資料を考えもせずそのままシステムに載せてるだけなんだよね。だから週刊こどもニュースのような、ニュースを噛み砕こうと試みる番組は貴重だし、タイトルに反して大人の視聴者も結構いるんだよね


耐震偽装事件について「民間への開放が悪い」と単純化した人たちのことを忘れない。例えば、昔プロレス中継のアナウンサーだったあの人。その番組は、本当にたまたま見てしまったときに聞いたのがまさにこのご発言だったので、忘れられない


雑誌には、耐震強度構造計算書偽造事件に関して、テレビ等で取り上げられたもの以外の物件の可能性だけでも報道しているものがある。だから新聞は買わずに、雑誌を読むことにするのだ。新聞はいつも手元においておく必要はない。職場、待合室や図書館にあるヤツで十分だ


いまは芸能やスポーツの記事だって、各タレントのブログのコピペだよね。大手のテレビや新聞は、そういう意味では事実報道しか期待していない。その役割を全うして欲しい。皆がそう思うようになれば、これに特化したチャンネルが出てきたら雪崩が起きる


なお、イーホームズの社長の告発については、たまたまその頃試していた、とある有名ブログで知った。このブログもいまは私のRSSリーダの登録からは解除された




・集中豪雨的な報道が、一定期間視聴者に浴びせられるが、賞味期限が切れると、一切報道されなくなり、その後のフォローがない、という傾向が顕著である


・現代の日本でマスメディアは、記者クラブなどを通じて、官庁に特権的にアクセスすることができる。「制度化されたマスメディア」といってよい。その影響力の大きさから、「第4の権力」と呼ばれている。マスメディアが取り上げない「事件」は存在しないのも同様の状況になっている


・2005年11月にハックした耐震強度構造計算書偽造事件では、06年前半までは、報道されない日がないほどの集中豪雨的報道が続いた。その後明らかになった真相によれば、渦中でマスメディアが報道した事件の「構図」や「解説」と実際が大きく異なっていることが明らかになってきている


・当初は、「規制緩和で検査確認を民間に開放したことが事件の根底にある」と指摘されたが、民間検査機関より特定行政官庁のほうが、圧倒的に偽造を見過ごしたケースが多かったことが判明した


・「もうここで会見するしかなかった」11月9日、外国人特派員協会で記者会見したイーホームズ社長の藤田東吾氏は、こう語った。外国人特派員協会の会見とはいえ、テレビカメラがずらりと並び、会見に参加した記者の多くは日本人だった。しかし、藤田社長の「告発」を報道するマスメディアはなかった。1年前なら、マスメディアが飛びついたテーマが、今では黙殺されている




これで国家権力がこの件を取り上げだしたら、各メディアはこぞってこのときの映像を使うんだろうな


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