山川龍雄ほか「日系人という架け橋(特集ブラジル)」日経ビジネス2006年12月18日号

公開日: : 最終更新日:2012/02/10 書評(雑誌), 日経ビジネス

今回のブラジル特集は、日経ビジネスにしては久しぶりにじっくりと読ませる内容だった 引用はその中の一節。小泉前首相は、こういうところが人気がある理由だと思う
「あれはパフォーマンスじゃない。小泉さんの涙は本物だった」 日系移民発祥の地、サンパウロ州グァタパラ。そこで日系人コミュニティーの代表を務めるグァタパラ農事文化体育協会長の川上淳はこう信じている。周囲から「政治家にとって涙を流すのは朝飯前」と言われたこともある。だが、一度だって疑ったことはない。 2004年9月15日、ブラジルを訪問した当時の首相、小泉純一郎はスピーチの途中で涙した。詰めかけた日系人を前に笑顔で話し始めたが、グァタパラの話になった途端、「涙をもって迎えてもらいました」と言ったきり、約30秒間、絶句した。 これには伏線がある。その前日、小泉はグァタパラを訪れていた。ちょっとしたハプニングだった。この日、小泉はエタノール工場の視察でグァタパラ上空を飛ぶことになっていた。それを知った川上らは「近くに来るのなら、先亡者を祭った墓地に花束を投下してほしい」と領事館を通じて嘆願した。 風の強い日だった。住人達は、サトウキビ畑に囲まれたサッカー場に石灰で「カンゲイ小泉首相」と書き、ヘリコプターを待った。傍らには日の丸と鯉のぼり。それを見た小泉は、地上に降りて挨拶したいと言い出した。 ヘリが着陸した時はパニックとなった。住民たちが次々に駆け寄り、握手を求める。万歳をする人、小泉にいきなり抱きつく人、ひざまずいて涙を流す人もいた。その輪の中央で、小泉は真一文字に口を結び、ほとんど言葉を発しなかった。 その翌日、小泉は感涙にむせんだ。この姿を見て聴衆もすすり泣いた。移民たちと首相との距離が一気に縮まった瞬間だった。小泉がそこで見たのは「日本人の原点」ではなかったか。素朴で人を信じる。古き良き時代の日本人がブラジルにはいる。
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