徳力基彦「デジタル・ワークスタイル」二見書房

公開日: : 最終更新日:2011/09/08 書評(書籍)

ハックス的な各論だけでなく、もともとの考え方に共感。最近の中でもっとも良書を感じた
p6.そもそも、あなたが今日やった仕事は、「あなた」がやる必要のある仕事だろうか。私たちの「仕事」はインターネットの登場から10年、急速にコンピュータや顧客によって置き換えられるようになってきている。9時に会社に出社して、17時に帰宅。その間は単調な反復作業の繰り返し。そんな典型的なサラリーマンの仕事は、今後どんどんコンピュータやインターネットによって置き換えられていくはずだ p19.会社にいる時間が仕事だと勘違いし、朝から晩までオフィスで仕事をし、ほとんど外に目を向けていなかった p24.これまでやっていた仕事のやり方や仕組みを変えようとするときに、必ず出てくるのが次の言葉だ。「業界ではこのやり方が常識だ」とか「前任者もこのやり方でやっていた」とか。そういう言葉が出てきたら、まず疑ってかかったほうがよい p26.自分が抱えている作業を効率化することも大事だが、それ以外に新しいアイデアや企画を考えるための時間をしっかりと確保する必要がある。必ずしも忙しく作業を続けている人が、最も多く仕事をしている人というわけではないのだ。これからは、自分の仕事をどれだけ効率化できるか、自分自身で考えていかなければいけない。自分の人生を作業で埋め尽くさないようにするために p44.インターネットが普及しはじめた初期の頃は、「メールは届かないことがあるから大事な用件は電話で確認を取るように」なんていわれたこともあったが、今では「電話だといったいわないの議論になるので大事な用件はメールで送るように」と教える会社も増えてきている p46.「メールすら効率的に処理できないような人が効率的に仕事をできるわけはない」なにしろメールほど、自分のペースで効率的に処理できるツールはないからだ p69.お勧めしたいのはメールの1日のチェック回数を決めてしまうことだ。通常の業務をしている人であれば、1時間に1回程度メールチェックすれば十分だろうし、実際にはほとんどの業務であれば、朝、昼、夕の3回程度にしても問題ないと考えられる p76.例えば決まりきった挨拶文を署名自体に入れてしまうのもいいだろう。こうしてしまえば、メールの作成時や返信時にこの挨拶文も含まれた状態でメールが立ち上がるので、後はメールの本文を名前と最後の挨拶の間に書くだけだ p116.工場のラインにおいては、ひとつの製品が組み立てられる時間が毎日のように計測されている。どの作業にどれぐらい時間がかかっているかというのは工場の生産性をあげるうえでも重要な情報だ。工場でなくても、例えばプロの料理人なら、自分がひとつの料理にかかる時間を把握しているはずだし、プロのアスリートにはひとつの動作にかかる時間をコンマ何秒の世界で削ろうとしている人がたくさんいる。だが、私たちお金をもらっている「プロ」のビジネスパーソンは、自分のやっている仕事にかかる時間のことをほとんど知らない。本当にそんなことで良いのだろうか? p129.変化に翻弄される人間から、変化を起こす人間に脱皮するための道は、すでにインターネットが開いてくれている。あなたがしなければいけないことは、ムダな作業を効率化して使った時間を、ちょっとした新しい習慣に投資するということだけだ p186.ウェブサイトのアドレスをAlexaの検索ボックスに入力するだけ。そうするとウェブサイトの順位と、グラフが表示される p188.Googleが公開している「Google Trends」というサービスを使うと、ユーザーの興味の傾向を知ることができる p200.ブログ検索でURLを元に検索すると、そのURLにリンクしているブログの一覧を見ることができる。リンクが多ければ注目されているブログだということがわかる p201.「はてなブックマーク」では、ブログ単位でクリッピングの数が多い人気エントリーを一覧で見ることができる p209.アイデアや志向を覚えておこうと脳に無理をさせることもなく、必要があるまで忘れてしまえばよい。ブログに書いておきさえすれば、後からいつでも検索して思い出すことができるのだから。デビッド・アレンは「ストレスフリーの仕事術」で「頭の中をいっぱいにしておくことによって、自分があたかも頭脳明晰で仕事をたくさんやっているような気になることができるのだ」と皮肉っている。心に余裕がなければ、創造などできないのだ p213.インターネットをちょっと検索して見つけられる情報など、もはやそれ自体を知っていることにはたいした価値はないのだ。細かい数字を記憶しておかなくても、忘れたらまた検索すればいい。そんな時代に、インターネットで見つけた情報を隠していることには、ほとんど意味なんてない p214.もしあなたが思いついたアイデアを、今すぐ自分の会社の製品なりサービスに活かそうとしているのであれば、たしかにそれをそのままブログに公開する必要はない。今すぐ製品に反映させてから公開すればよいだけの話だ p214.例えば、あなたがあるニュースについて自分のアイデアをブログに書いたとしよう。ひょっとしたらそのブログに誰かがコメントをつけてくれるかもしれないし、あなたのブログを引用して記事を書いてくれるかもしれない。つまり、あなたのアイデアに対して、誰かが自分のアイデアを足してくれているということだ。これこそが、情報を隠さずにインターネット上にオープンにすることの最大のメリットだ p216.使わないかもしれないアイデアが盗まれたからといって、それはどれだけあなたにとってデメリットになるのだろうか。これからの時代は、ひとつひとつのアイデア自体ではなく、アイデアを生み出す人のほうに価値がある時代になる。そんな時代にどちらを選べばよいか、答えは明白なはずだ p221.情報というのは不思議なもので、必ず情報を発信する人にはリターンがある。コミュニケーションというのは双方向だから、かならず情報を受け取った人が情報を発信した人に何かしら返してくれるものなのだ
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