エルバート・ハバード「ガルシアへの手紙」総合法令
公開日:
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最終更新日:2012/10/21
書評(書籍)
20090108220600
“清水克衛ほか「本調子」総合法令”にも登場するハイブロー武蔵氏が訳と解説を行っている
最初の14ページがタイトルにもなっている本題の文章であり、それ以外は氏の解説となる。この14ページだけでは多分、5分くらいで読み終わってしまうくらいの分量である。せっかくの解説も是非読んでみたい。なかなかの含蓄に富んだ話がある。全体としても書き方は平易であり、内容もシンプル、そして価格も安い。悩むくらいならサクッと読んでしまうべき本だ
p9.ただ、言いたいのは、次のようなことだ。それは、マッキンレー大統領がローワンにガルシアへの手紙を渡したが、そのときローワンは、その手紙を黙って受け取り、「ガルシアはどこにいるのですか」と聞かなかったということである
p19.私の心が引きつけられる人とは、上司がいようと、上司がいまいと、自分の仕事をきちんとする人である。そして、ガルシアへの手紙を頼まれたなら、その親書を静かに受け取り、バカな質問をせず、近くの下水に捨ててしまおうなどとも思わず、ガルシアへ手紙を届けることに全力を尽くす人は、決して仕事をクビになることはないし、賃金の値上げを求めてあれこれ画策することも必要でない。文明とは、そんな人を求めて探し続ける一つの長い道程なのである。このガルシアに手紙を届けるような人の願いは、何であろうと聞き入れられる。世界中が、このような人間を、必死に、呼び求めているのだ。「ガルシアへの手紙を届けられる」人間は、どこでも、本当にどこでも、必要とされているのだ
p26.サミュエル・スマイルズは『セルフ・ヘルプ』の中で、いかに自分の力によって、自分を伸ばし、成功し、世の中に貢献できたかという人物の紹介を、さまざまな分野からこれでもかというくらいにしているのである。他人や社会や国などに依存する生き方をしない。自分で道を切り開く。自分の力を出し切る人にこそ神は祝福を与えてくれるのだという精神を説いたのである。これは、エルバート・ハバードの『ガルシアへの手紙』がいわんとしているのとほぼ同じ方向性であるといえよう
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