ピーター・アーネル「人生を無理なく変えていく「シフト」の法則」ハヤカワ新書

公開日: : 最終更新日:2012/04/26 書評(書籍)



内容はおもしろかったんだけど、メモをとってみると、それほど有益なようには見えなかったりする。翻訳に苦労したのか、分かり難い日本が散見される。本の全体の構成も洗練されていないような感じ

ブランドの作り方についてが本題。痩せることもその一例としてのみ示されており、ダイエットの方法に関することは書いてない

これを読んでから、柑橘類を意識しだした。酸っぱさが嫌いだったが、種類によって気にならないものもあるし、香りの良さによる埋め合わせも感じるようになった

レオナルド・ダ・ヴィンチを引き合いに出して、恥ずかしがらずに頼んでみることを勧めているところが印象的。もっと素直にお願いしてみるか、ダメ元でも



p24.どこへ行くにもオレンジを持っているという話題を出すと、変な顔をされたりもする。小さなかごか紙袋に入れて持ち歩いていると必ず「中身は何?」という質問を受ける。誰しもそう聞かずにはいられなくなるので、オレンジは会話を始めるよいきっかけになる。オレンジは私の変革の象徴となった

p25.私はいまだにオレンジの味に飽きることはない。私にとってオレンジは自由の味わいだ。正しい道を進んでいると感じさせてくれる味だ。オレンジは、私の変革する力、古い習慣を打ち破る能力、人生へのアプローチが具体的な形をとったものである。私には、そのようなしるしが必要だったのだ。同じく、心から人生の変革を願っている誰にもそのようなしるしが必要であると私は論じたい

p49.ブランディングは、シンプルさとスケールだ。私たちは、ごく基本的なものに興奮する。多くの場合、人は小さなことには目を向けず、もっと大きなものにひかれる。だからマーケターなら、大きく考え、素早く行動することだ。マーケティングにはF1のようなアプローチが必要だ。素早い反応、先を見る目、明確な目標。カシアス・クレイは「俺こそ最も偉大(I am the greatest)」と宣言することでモハメド・アリとなった。1964年2月のヘビー級王者ソニー・リストンとのタイトルマッチの前までは、アリはカシアス・クレイの名で知られていた。戦いの前、彼は「俺こそ最も偉大」という詩を書いたのだ。彼は試合に勝った次の日、今日知れ渡っているその名「モハメド・アリ」を新たに名乗ると公表した。他のスポーツ選手がかつて誰もなしえなかった方法で、文字通り自身をつくり変えたのだ

p53.あなたというブランドを定義づけ、よりよい新しい自分を構築する上では、ときにやかまし屋、暴君、嫌なヤツになる必要もあるかもしれない。あなたには「ごほうび」を受ける価値があると思ってくれる好意的な友人こそ、あなたを新しくブランド化するうえでの最大の敵だ。集中を切らさないために、そして軌道から外れないためには、「利己的」、「自己陶酔的」、「自己中心的」など、あらゆる意味で自分本位になる必要がある

p71.いつ何を質問しても、祖父の最初の返事はいつも同じだった。「考えてみたのかね、ピーター?」と祖父は例外なく聞いてきた。それに対し私はこう答えたものだ。「うん、考えたよ、おじいちゃん」しかし祖父はさらにたたみかけた。「いやいやピーター。よくよく考えてみたのかね?」

p147.私たちのつけたスローガンは、「遅れよう(Be Late)」だった。これは腕時計やその品質に関して述べたのではなく、コンコルドの腕時計を身につけている女性に関して述べたものだった。その女性の人生や時間管理能力についての広告だった。この腕時計を身につけている女性は、どんなイベントであれ、遅れるゆとりがあるのだ

p157.ここに、成功する、あらゆるブランディング・キャンペーンの基礎だと私たちが考える方針で、実際に私にも適用されたものを列挙する。・ニュースと新味(ニューネス)を生み出す。・アピールを拡大しながら、現在の顧客を維持する。世界基準でプログラムを翻訳する。・高度な差別化を示す。・ブランド・イメージに活力を与える。・社会との関連性が欲しければポップ・カルチャーを開発する。・機能的にも感情的にも、ブランドが約束することに背かないよう行動する。自分自身をブランドとして思い描いてほしい。企業は、快感や自己満足を得るためには、ブランドを戦略から外したりはしない。つまるところ、安定してメッセージを届け続けるためには、ブランドが支持基盤に責任を持つべきなのだ

p177.あなたはトラになる必要がある。トラになることは、自分の核となるミッションに関して、ただ自分にだけ集中することを意味する。私の場合、ミッションは自分の健康と幸福だった。自分の内なる獣の声を聞き、なれる自分になるのを誰にも何にも邪魔させないということだ。トラになるとは、主導権を取り戻すことだ。私は、先に述べた言い訳をどれも使うことをやめ、上の娘が中学校を卒業する前にトラになった。卒業式後の祝宴では、自分の食事を持ち込んで食べた。誰もが鶏肉やヒレ肉を食べている中で、私はラディッシュや海草類、チェリートマト、焼き野菜などをパリパリと食べてはばからなかった。周りは皆、今まで会ったことのない教師や他の子の親たちだったが、当然誰もが私の食べ物について聞いてきた。私がミッションの途中なのだと説明すると、彼らは理解してくれた。教師も他の子の親たちも、みんな協力的だった。人々は、使命を帯びた人を尊敬するものだ。自分にとって何が一番よいか計画することによって、特別な手はずを整えることにはなったが、その夜、私はトラになった。驚いたことに、そうすることはまったく恥ずかしくなかった。事実、それは自由を得ることに他ならなかった

p189.184キロもあるのに82キロまで落とすとは、あまりにクレイジーじゃないか。しかしそれが、私のやったことだ。クレイジーさは、常にいいものだ! アロンネ医師も、私がそこまでできるとはこれっぽっちも思っていなかっただろう

p201.ミラノ公はレオナルドからの手紙に返事をしなかったが、レオナルドを雇って16年間働かせた。私がその手紙について触れたのは、そこに重要な教訓があるからだ。レオナルドのような天才ですら、頼まずには自分の欲しい物を得られなかったことを思うと、あなたや私のような人間が、頼まずに得られるものなどあるだろうか。レオナルドは、高慢なセルフ・プロモーターではなかったし、特に売れっ子でもなかった。だから、私たちのように、彼もまた、自分の新しい事業を売り込まなければならなかったのだ

p210.その時マーサと一緒に決めたのは、私がやせてゆくにあたって、服は手持ちのものを仕立て直し、可能な限り新しい服を買うことは避けようということだった。そうすれば、ウエストがゴムのカーキ色のパンツとはみ出したシャツという、お決まりの格好から、うんとちいさなサイズのまったく新しいテーラードスーツばかりのワードローブへと変化することになるので、誰もが、特に私自身が驚愕すると思われた。だから私は、できる限り昔どおりのファッションスタイルのままでいた

p220.あなたが自分の変革に着手するにあたって、こういった数々の例を心にとめておくことだ。そして、それらの企業が犯した失敗についても、同様に心にとめておくのだ。人生において大胆に大幅な変革を起こそうとしたら、うまくいかないこともある。ほとんどの場合、失敗は乗り越えられるものだ。道を行くにつれて、失敗の一つや二つあるだろうと、予測しておこう。そして犯した間違いと、自分が前進しているしるしとして受け入れるのだ

p226.それらのレストランに足を運び、私はダイエット中であり、以降は今までとは大幅に違う食生活を営むと宣言した。おどおど言うのではなく、堂々とそう告げた。これからよいことが起こりそうだという期待で、私は気分がよく、自信に満ちていた。そして人々は私の態度をみて、よい刺激になるとか、触発されると感じたようだった。今ではレパートリーを増やして、フォーシーズンズやサン・アンブレなど多くのレストランを利用するが、どこも私の特別なお願いを喜んで聞き入れてくれる

p228.何キロかやせ始めたとはっきりわかるようになってきたら、人々がダイエット成功の秘訣を聞いてくるようになったが、私はいつも、何の秘訣もないと言った。私は公然と正直にしていた。ダ・シルヴァノやノブ、ハツハナなどに行って、そこのシェフたちが私のために開発してくれたメニュー外の特製品を食べて、私がいかに楽しんだかを時々話してあげた。「どうしたら彼らがそんなサービスをしてくれるの?」と人々は必ず知りたがった。「私が頼んだからだよ!」人生において、ただ考えを共有するだけでなく、欲しい物事を頼んで求めることが重要だ。私たちは、恥ずかしがったり、注意深すぎたり、恐れたりして、頼むことをためらってしまいがちだ。しかし、恥やためらいを捨てて、「正しいやり方で」頼むことも重要だ。頼んでみなければ、かなえられるかどうかわからないではないか。頼んでみれば、可能な時に人々が便宜をはかってくれるかもしれない。協力を請い、何をしてほしいか言えばいい。その際、あなたの人生について一から語る必要はない。たとえば「特別なダイエットをしているから、協力してほしいんだ」という漢字だ。助けを求めることは、変革に近づくための最も強力なツールだ



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  • 名前:Max 年齢:人生の2合目くらい 誕生日:夏の暑い日 一言:他言無用ということでお願いします
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