ブライアン・トレーシー「フォーカル・ポイント-労働時間を半分にして、生産性と収入を倍にする思考術-」ディスカヴァー・トゥエンティワン

公開日: : 書評(書籍)



20120306191328

ブレット・ポイントで整理してくれているところが多く、直ちに役立つ。ただ、なかなか使い方が難しいところがある。電話に出てはいけない、同僚の話を聞いてはいけない、手紙を読んではいけない。日本の中堅以上の組織に所属するサラリーマンであれば、若いころにはなかなかできないことばかり、この本は要求する。難度が高すぎる。労働時間は確かに半分になるけど、それで余った時間を自由に使えるかどうかというのは外部環境の影響も受ける。効率的というのは日本の組織では評価されにくく、そう簡単には給料は増えない。本業の職場以外のところで、生産性と収入がでるように仕組まなければいけない

孤独になる時間を持つことが大事だというのは、強く共感する。人と同じことをせず、これまでの自分と同じことをせず、また、環境を変えることが大事と思うことがある。気分転換に普段行かないところを散歩したり、未経験のことをやってみたり。そのために仕事をさぼってみたり。そういうときに、現在、過去の事柄への理解が進んだり、これからのことについての閃きが出てくることがあるというのは実感している

こんなノウハウの本ばかり読むのでなく、この本が言うように専門書をこつこつと読まなければならないのだ、と反省しきり



p032.1928年、ゼネラル・エレクトリック社ホーソン工場での実話をご紹介しよう。この年、ある専門家グループが、労働者の生産性を向上させるため、この工場でさまざまな労働条件や労働環境を設定して実験を行った。実験を終え、調査員たちは実験に参加した女性たちを集め、実験結果を説明したあと、彼女たちに質問した。「労働条件をどんなふうに変えても生産性が上がったのは、なぜだとおもいますか?」 すると、彼女たちから予期しなかった答えが返ってきた。「自分たちは何かに選ばれたこともなければ、単なる工場労働者以上の扱いを受けたこともありません。だから、この生産性向上実験の被験者に選ばれたことが誇らしかったのです」と

p034.「注目されている行動は、注目されていない行動に比べて、高い成果が期待できる」

p038.SLAM
S=Simplification(シンプルにする)
L=Leveraging(レバレッジをかける)
A=Acceleration(アクセルを踏む)
M=Multiplication(マルチ化する)

p041.7つのレバレッジ
(1)他人の知識
(2)他人のエネルギー
(3)他人の資金
(4)他人の成功
(5)他人の失敗
(6)他人のアイデア
(7)人脈や信頼

p045.多くの場合、労働時間の80%は成果につながらない行動に費やされている。一般的な人の労働時間の半分は、むやみに浪費されているにすぎない。たいてい同僚とのつきあいや私的な電話、昼休みをゆっくりとることに費やされているのだ

p048.毎週1日の休みがとれたら、次に週休2日のスケジュールを組む。さらに3カ月に一度3連休を取る努力をする。それができたら、次は2カ月に一度3連休をとるようにしよう、そして、毎週2週間から4週間の休暇を予定に組みこもう

p055.カンザス・シティにあるメニンガー研究所の報告によると、21世紀に成功するためにもっとも大切な資質は「柔軟性」である。柔軟性があれば、広い視野に立って他者を受け入れる懐を持ち、新しい方法や技術を嫌がらずに試すことができる。柔軟性があれば、常に新鮮な気持ちでものごとに取り組める。柔軟性を高めるには、自己中心的な考え方を止めることが最良の方法だ。つねに第三者の目で状況を見つめなければならない。「誰が」正しいかよりも、「何が」正しいかに重点を置こう

p062.「緊急だが重要ではない仕事」に時間を費やさない。この仕事には具体的には、電話に出る、同僚の話を聞く、手紙を読む、などがある。これらの作業は、一見してとても重要に思えてしまうが、実はまったく重要ではない

p069.今から5年後、今取り組んでいる分野で、あなたがもっとも生産性の高い人物のひとりであると仮定しよう。「あなたは、他人の目にどのように映るだろうか?」「あなたは、どんおように働いているだろう?」「どんな仕事をしているだろう?」「あなた個人の成果を生み出すための行動指針はなんだろう?」「まわりの人は、あなたの働き方をどのように説明するだろう?」

p079.どんな仕事でも、まわりからの抵抗や圧力を感じたり、問題点に気づいたとき、それを無視して前に突き進んではいけない

p082.人生と仕事の「改良」の6つの手法を実践しよう。①ばらばらに進めているいくつかの仕事をひとつにまとめる。②複数の仕事をひとりに任せる。ひとりの裁量範囲を広げると同時に、責任を増やす。③特定の仕事を外注する。その分野を専門にしている他企業や第三者に外注する。④他の人や他の部署に委託する。⑤必ずしも必要とはいえない仕事を止める。⑥仕事をやり遂げるための障害を減らして効率を高めるために、仕事の順番を変える

p090.孤独になる時間をとる。毎日30分から60分の時間をとって、ひとりで静かに座り、リラックスしよう。深呼吸して心を軽くし、自由に考えを巡らせよう。毎日孤独になる時間をもうけるようになると、生活のさまざまなところが改善されることに驚くだろう。孤独になる時間には、仕事やプライベートの方向性をすっかり変えてしまうような深淵で力強いアイデアが思い浮かぶことも少なくない。ともかく何度か孤独になる時間を作ってみてほしい。必ず変化があるはずだ

p099.ペンシルヴェニア大学のマーティン・セリグマンは20年を費やして3万5000人の男女にインタビューし、いつもどんなことを考えているのかを調査した。その調査結果をベストセラー『オプティミストはなぜ成功するか』(講談社刊)にまとめている。セリグマンが発見したのは「成功者は楽観主義(オプティミズム)という資質を持っている」ということだった。成功する人は、それ以外の一般の人よりもかなり楽観的なのである。つまり、自分自身や他人に対して、いつも精神的に前向きな姿勢を持っているのだ。あたがどのくらい楽観主義なのかで、あなた自身がどのくらい幸せで、健康で、裕福で、長生きするかをぴたりと予言できる

p119.あなたが成長しつづけるためには3つの鍵がある。まず、自分が選んだ専門分野の本を、毎日最低1時間は読むこと。2つ目の鍵は、車の運転中や移動中にオーディオブックを聴くことである。3つ目の鍵は、仕事に役に立つ講習やセミナーに参加することだ。受講料が高くても、会場が遠くても、面倒くさがってはいけない

p163.作家のF・スコット・フィッツジェラルドが、かつてこう書いている。「一流の知性とは、同時にふたつの相反する考えを持ちつつ、さらにその両方を機能させつづける能力である」 禅には24時間以内に命がつきると予想する一方、百年間の生に思いを巡らす修行がある。このふたつの考えを同時に持つ能力があれば、穏やかな心を保ちながら、今この瞬間に集中できるというわけだ。つまり、家庭生活で大切なのは「長生きすること」と「ごく近い将来に死ぬこと」の、ふたつの考えのバランスを保つことだ。この異なるふたつの考えを同時に持っていると、人とのつきあいかたによりよい変化が生まれる。精神のバランスを保ち、一番近しい人とよりよい関係を築けるようになるだろう

p172.家庭生活はもちろんのこと、生活のどんな場面でも「わだち」にはまってしまうのはよくあることだ。毎年いつもと同じことをやって自己満足しているのでは、生活に変化が生まれず、いつまでも窮屈な「わだち」にはまったままでいなければならない。「わだち」から脱出するために、面倒でも新しいことを試してみよう。いつもと違う場所に行ってみよう。新しい活動に取りかかろう



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