司馬遼太郎「功名が辻(2)」文春文庫

公開日: : 最終更新日:2013/03/20 書評(書籍), 司馬遼太郎



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(2)は、山崎の戦いから始まって、秀吉の天下取りの時代を描く。その挿話としての秀次一族の殺害が佳境となって(2)が締めくくられる。その中で一豊は少しずつ出世をしていく


来年のNHK大河も、秀吉の方がおもしろく、どうしても主人公のようになってしまうのではないか。「利家とまつ」でもそうだった。まつや千代がいくら才女であっても、夫は秀吉の家来でそれなりなんだし、秀吉の話のほうが、なんど聞いても面白い


(1)についてはリンク先を参照




p28.とにかく伊右衛門の隊は、秀吉麾下の他の将士よりもふんだんにニンニクを食い、鳥獣の肉を食った


p36.が、この男のことだ。陽気なのである。古来、妙なことだが陰気な大将が勝った例はまれである


p46.信長の家来であったころ、あれほど信長に対してはむろんのこと、同僚に対しても腰がひくく、動作の軽々しすぎる男が、この日から人変りがした。参謀の黒田官兵衛が、「そうしなされ」と知恵をつけたのだともいう


p56.-秀吉は人を殺さぬ。殺さずに、外交をもって降参させる。降参してきた敵には、命を保証するばかりか、旧領を与える場合が多い。天下はそう見た


P66.「やよ、よいか。築州大よろこび、踊りあがり踊りあがり踊りあがり、とうとう尻餅をつき候ぞ」


p140.あっ、とおもったのは、北政所が十歳になるよね姫の存在を知ってくれていたことである


p172.「京都のお屋敷は分不相応なものを建てましょう。関白殿下は、大気なことがお好きでございます。山内対馬守はまだまだ望みが大きいとみえる、ときっとお思いあそばすにちがいありませぬ。さればつぎはもっと大きな役目を頂戴できましょう」


p187.承雲の口から、千代の噂はぱっと市中にひろまった。それが、九州征伐中の秀吉の耳にさえ入ったというから、うわさというものはおそろしい


p210.難攻不落といわれた箱根と大坂城は2度の戦歴をもち、2度とも破れている。防衛戦の勝ち目のなさが、これでわかるであろう


p229.観戦している秀吉でさえ、眼をそむけた。(男なのだ)真下にいる伊右衛門はおもった。(男は所詮、功名の化物のようなものだ。その執念が、堀にぶらさがっている)


p250.日本列島は長い。長すぎるために、1つの政権が日本を完全に統治しえた例はなく、つねに西部政権と東部政権とがあった


p293.おそらく豊臣滅亡後ほどもないころであろう、付近のひとが何を思ったのか、紅桃3万本を植えた。-あの桃山に城のあった時代はよかった。と、都の者はおもったであろう


p306.「いつもの一豊様で律儀でおすごしあそばしているだけでよく、ゆめゆめそういう才覚者同士の政争に巻きこまれてはなりませぬ。一誠足らずの才覚者は人望がなく、たとえ才智を闘わせてどちらが勝とうと、いずれは憎まれて勝ったほうもほろびます。一豊様は一豊様なりにご自分の場所におすわりあそばしていればいいのでございます」







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