山崎元「『株式投資はバクチだ』と説明してはどうか(マネー経済の歩き方)」週刊ダイヤモンド2005/10/22

公開日: : 最終更新日:2012/02/10 書評(雑誌), 週刊ダイヤモンド, 山崎元

いつものことながら、いい題材を取り上げて、絶妙な説明をなさっている。この「バクチです」については、同感。数年前からか、理解してもらおうと変に難しく説明するよりも、こうしたほうが肩の荷が下りるような感じでいいのではないかと考えてきた。その代わりにはよい比喩で説明してあげれれば、無効化する。こういうとき嫌なのは、マスコミによくある、言葉に悪いレッテルを貼って意識的に使い、または関係者に常に同じ言葉を投げかけることで、よろしくないイメージを作り上げることだ。何を言いたいかというと、例えば、衆院選の開票特番で一部のマスコミが落選の可能性が高いライブドアの堀江貴文氏に向かって、「この総選挙の収支はどうでしたか。儲かったのですか」とか「この立候補でライブドアの株価がまた上がったのではないですか」というような感じ
ここでは、タイトルに諦念があるかと思いきや、違う。たった1ページの紙面で効果的にバクチと株式投資の違いを説明できている。その返す刀で株式に比較してパッと見アレルゲン性の低い為替について、実は株式よりもバクチ性があり、かつ、有利性の低いものだという指摘をしている。この論点が最後に来ており、実はこれこそが、このエッセーの最重要なポイントではないかとも思わせる
著者によるこのコーナーを過去に2度取り上げている。”山崎元「株式投資と経営者の人物評価について」週刊ダイヤモンド2005/05/28”と”山崎元「一般株主は企業防衛策を歓迎しない」週刊ダイヤモンド2005/06/11”。いつも私の感覚と非常に近いところがあるので
私の言い方では、現在のところこうなる。株式は不思議な動きをし、需給がもっとも多く物を言うような気がしている。しかし、そうは言っても企業に対する所有持分だ。企業の中の人ががんばっているのだから、人間の営為を信じる限りは業績も上がり、株は上がるはずだ、となる
ただ、私はストックオプションを好まない
・「はい、確かに株式投資はバクチです!」というところから話をしたほうがいいのではないかと最近考えるようになった
・株式投資の結果は不確実。しかし、期待リターンがあるので、その分は「有利なバクチ」になる。1年の期待リターンが5%でリスクが25%であれば、100のものが1年後には「130か80か」になる
・5%部分は投資先企業が利益を稼ぐこと。この有利性は時間とともにその幅を拡大すると期待される。企業が利益を稼ぐには時間がかかるから当然のこと。だから資金を投じて「持っていること」が株式投資の本来の姿
・短期間に売買するのは、このプラス部分がない中でのゼロサムゲーム。売買手数料だけ不利なバクチ。
・外国為替も短期売買と同じ。「リスクに見合うだけのリターンがあるはずだ」と理論上いえる生産活動への資本提供、すなわち「投資」ではない。ここに誤解が多い
20051017013555

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