友國八郎「求められる人になろう 会社は最高の教室だ(有訓無訓)」日経ビジネス2005年11月21日号

公開日: : 最終更新日:2012/02/10 書評(雑誌), 日経ビジネス

商船三井最高顧問の談話。大雑把な話で、よくある話だけど、気になった
昔、私が相当高度なレベルの教育機関に関係していたころ、「こんなに勉強して、いつになったら勉強をしなくていいのか」と嘆いている学生がいた。社会人として特定分野で活躍する夢は持っており、いまそのための勉強しているのだが、生来的には勉強が嫌いという。しかし、一般から見たら驚くほどの高学歴を築いてきているのである。それも優秀な成績で。
私は当時すでに社会人としての経験を有していたので、こういう受け答えをしたと思う。教育機関におけるカリキュラムを履修したことで勉強を終えたことにはならず、むしろ実業の世界に入ってからも勉強だし、むしろ濃い。さらに、その知識や経験も常に更新されていく宿命にある。したがって、いつになったらとか、どこを卒業したらとか、どんな資格を取ったらとか、そういうことで勉強が終わりということはない
この記事中の発言で面白いのは、「学校を出たら勉強しろ」と言っていることである。学校のときの勉強には触れられていない
最近の学生はよく勉強している。自分の学校生活とは違っていて、英会話もそこそこできるし、ちょっとした資格を取っていたりして、なかなか目端の利く小利口な感じの学生さんが多い。しかし、いくら帰国子女といっても、また大学院卒でも、また難易度の高い資格を有していても所詮は新入社員。2年目、3年目とは格が違う、という気がしたものだ
この学生と社会人の明らかで大きな違いのほかに、一見わからないが、少し付き合うとわかってくる社会人の中の格の違いがもっと大きい。前者は所詮、経験していない、というだけで、経験すれば見えてくるだけのことかもしれない
後者は、この記事でも言われていることと同じである。漫然と会社生活を暮らしている人が、どうしようもない人間になっていることがある。特に、バブル入社の周辺と、それより上の世代で気になる。まずは会社従業員は、会社に勤務することが主たる生活資金の稼ぎ口なわけだから、それなりの真剣さがあってもよかろう
知識、経験についても、昨日転んだことで今日は転ばない。できれば、そこからの教訓を派生させて、より成長することというのは、マメに考えて行動することで、凡なる頭脳でも可能なはずだ。それすら行おうとしない人間は、本当に生きていると言えるのだろうか、と思う
・「転職するなら、どういう会社がいいですか」との相談に対しては、「自分の値段を上げる工夫をしろ、そのための手段は、今いる会社の中にある」と答える
・この10年の日本の企業の構造改革の結果、決定的に重要になったのが「人材の市場化」
・「人材の市場化」に個人が立ち向かうために教訓的に言うと、「ともかく学校を出たら勉強しなさいよ。それはすべて、自分のためなんだよ」
・昔のような「会社のために働けよ」、「会社のためにちゃんと勉強しろよ」ではいけない
・一番勉強ができるのが会社の中だ。善悪あわせて生の人間の教材がごろごろしている最高の教室
・プロ野球のように、有能な選手であれば戦力外通告を受けてもぱっと誰かが買いに来るようになるので、油断なく自分を高めておくことが重要
・同じように大学を卒業して入ってきたのに、心して勉強している人と、そうでない人は、ものすごく差がつく
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