原田泰「フリードマン教授をしのぶ 資本主義が自由を守ることを見抜く(The compass)週刊東洋経済2006.12.23

公開日: : 最終更新日:2012/08/25 書評(雑誌), 週刊東洋経済, 原田泰



終わり方に気が利いてるね。正しいことには誤謬がないから、このようにも使える


本誌上においてこの後もつづく、日本の軍部や戦争に関する筆者による一連の考察が面白い




・私は、ミルトン・フリードマン教授の最大の業績は、資本主義は人間の自由を拡大し、自由はすばらしことができると示したことだと思う


・ファシストも共産主義者も軍国主義者も、いったん権力を握ると、私的所有権と自由な市場を抑圧することによって言論の自由を圧殺した。資本主義が自由を守ることを、何よりも理解していたからだ


・資本主義は普通の人々の生活水準を低下させ、精神の自由を圧殺し、果ては戦争までをも招くと、多くの知識人によって論難されてきた。そのようなことは、まったく根拠がないことをフリードマンは圧倒的な説得力で示してきた


・資本主義は平和も守る。資本の論理で考えるかぎり、日本が第2次大戦に参加する必要はまったくなかった。他国が戦争をすれば、第1次大戦でしたように、両方に武器や商品を売ればいいだけだ。死の商人は褒められたことではないが、自らアジアを侵略するよりはよいだろう。資本家はもちろん労働者も利益を得る。これは第1次大戦で証明済みだ。しかし、それでは軍人の出番がない


・第1次大戦では、日本はほとんど戦わなかったがゆえに武器は旧式となり、大儲けしたビジネスの地位は上がり、軍人の地位は低下した。若い将校の花嫁候補としての地位は急落した。軍人にとって、そのようなことは二度と許してはならないことだった。戦争は軍人とその取り巻きが欲したもので、資本主義は完全に無罪である


・自由な日本の読者は、私が、日本は第2次大戦で死の商人になればよかったと書いたことに反感を抱かれたと思う。私的に所有された印刷機やカメラやパソコンが、戦争は英雄的な行為ではなく残虐で悲惨なものであることを世界中に伝えているからだ。これこそが、資本主義の自由のもたらすすばらしい倫理観である




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