林恵子「「できる女」はやわらかい―ラッキーサクセスの仕事術」亜紀書房

公開日: : 最終更新日:2011/09/08 書評(書籍)

これを読んでいる間いつも頭から離れなかった疑問は、「著者に子どもはいるのだろうか」ということ。これは問題発言だろうな
こういう自己啓発系の本ってもともと好きなので、すんなりと読めてしまうのが怖いな。特にスピリチュアルな部分。感情を出せば浄化されるとか、内観法の話とか、布団に入るときの心構えとか、そういうのが著者の心配に反して、最初から全然平気に消化できてしまう自分がちょっとヤだね。あきれてしまうね
ブランドになるにはどうすればよいか、というのはなるほどと思った。明日からできるよね
三波春夫のネタも絶対使える。顧客第一主義とはよくいうでしょう。それって収益やポリシー抜きで顧客の言うことを絶対にきくことという、短絡的な人が回りに多いような気がするんです。そういう人って、マニュアルを作ると、すぐに”マニュアル主義”みたいなバカなことを言う
佐川印刷って知らないけど、「どうぞどうぞと印刷機を見せて、教えてあげます」というのも、これは使えると思ったな。いい話だな。自分の知見なんぞはどんどん吐き出せば、その部分は他人にやってもらうことができるし、吐き出しただけ新たなものが得られるんだよね。これってそのまま呼吸の極意だよね。だからいま自分が興味あるのが呼吸法なんだな。…ああこういう奇妙なことを平気で言える自分が、やっぱりヤだな

p28.ゴルゴ13は国際的な活動を行う雇われの暗殺者。やるなら一流を目指そうと思ったわけです。一流のプロは、頼まれたことを完璧にこなすのはもちろん、期待以上のプラスアルファのことをするから、心から信頼される
p62.私がこの時学んだのはまず、ひとつにビジネスが成長するためには大きな市場の流れに乗らなくては難しいということです
p63.もうひとつ習ったことは、人も企業も勝ち続けていかなければならないということ。小さな成功を収め続けること、そうすればポジティブシンキングになり、モラルが落ちることはありません
p95.貞末良雄さんにお訊ねすると、「とにかくよい服を着ろ」とのご託宣。これだけです。「よい服を着ればそのよさが分かるから、それが一番の早道だ」とおっしゃったのです。なるほど、と思い。これまでは市場を見るだけのマーケティングでしたが、毎週土日、ショッピングに出かけるようにしたのです
p101.アスクルのオーナーの今泉嘉久さんに、早速、私はブランドになるにはどうしたらいいか、と訊ねました。すると社長はニコニコしながらこうおっしゃるのです。「そういう場合はね、熱狂的なファンをいっぱいつくることだよ」社長曰く、ブランドの強さは、どれだけ熱狂的なファンがいるかどうかで決まるというのです
p105.ある占い師の言葉ですが、「人を叱る時は、目に見えない自分の長い両手が伸びて、相手の背中を抱いているのをイメージして叱ってください」相手を抱きしめる感じで叱ると伝わり方も違うということ
p108.それ以降、人と初めて会うとき、「自分が女だから」「自分が童顔だから」などと意識しないで、仕事に集中するおゆにしました。堂々と、自分は女として雇われているのではなくマーケティングディレクターとして雇われているのだから仕事をやりにきたんだと思うようにしたのです。すると私がそう思うだけで見事、「秘書ですか?」の定番リアクションが誰からも出なくなったのです!
p117.お客様は神様です―今は亡き国民的歌手三波春夫さんの名言ですが、これは私も本当にそのとおりだと思います。これは決してお客さんに媚びへつらって言うのではありません。だって実際三波春夫さんも、無礼な客には平気で舞台上から怒鳴りちらしていたそうですから
p125.「平気ですよ」と佐川印刷株式会社の木下宗昭社長さんは言います。「どうぞどうぞと印刷機を見せて、教えてあげます」ひょっとしたら自分を追い越すかもしれない相手です。「彼らは彼らで成功する道があるでしょう。でも、私にも成功の道があります。それに競合に負けないくらい、私たちは今もどんどん一歩先に行けるよう勉強を積んでいますから」できれば、この社長さんのようにありたいものです。ライバルも成功し、あなたも成功する可能性を探るのです
p136.英語なんかがいい例ですが、私がアメリカに留学した当初はまったく話せませんでした。「これが言語なのか、オットセイの鳴き声のようにしか聞こえないぞ!」と焦ったものです。そしたらある日、突然単語が一語一語聴こえてくるようになったのです。教科書を読むのも、単語を調べ調べなので1時間で5ページしか進まなかったのが、毎日6時間を1年続けていると、ある日突然英単語のフレーズがピッ、ピッと次から次へと頭に入ってくるようになるのです。これには本人もびっくり。その種の経験をしているので、どうも沈滞気味だ、パッとしないというときは、平面を歩いている自分をイメージするのです。イメージしている私には、遠くに階段があるのが見えています。「もうちょっとよ! あんたには見えないでしょうけど、諦めたらダメ!」って声をかけるのです
p143.観客の1人が、足踏みを始めました。気がついた周りの人たちも、足踏みを始めます。そして手拍子も。状況を察した観客たちは、何とか彼女に気づかせようとしたのです。どん、どん、という足踏みの振動が会場を揺り動かした時、彼女ははっと我に返りました。そして、その振動を頼りに、演技の中へ入っていったのです。観客たちはみんな知っていたのでしょう。彼女が、この大会に来るまでにどんあに精一杯努力をしてきたか。だから、ここで終わらせてはいけない、何とかここで花を咲かせてあげたいと思い、あの奇跡を起こしたのでは
p148.ふとその子の手をとると、ひどいアカギレをしているのです。水場での作業も多かったせいでしょう、血が出ているのです。よく見ると他の子もみなそうでした。驚いて、「どうして痛いってすぐ言わないの?!」と言っても、みな笑っているのです。その時女将ははっとして「もういい。もうこれ以上この子たちを働かせてはいけない」と思いました。自立することは大事で、助けてあげようなんて差し出がましいことを思って頑張っていたけれど、実は人はなぜ生きているのかという基本的なことを教えられたのは私の方だと
p161.相手の立場に立つには、まず1つ目、相手が一番気にしていることはなにかを考えるのです。そして2つ目、相手が置かれている状況はどのようなものかを考えます。そして3つ目、相手が今何を一番求めているのかを考えます
p163.「今思っていること(今の行動)+X(刺戟)=将来こう思う(将来の行動)」この一連の流れは、実はどんなコミュニケーションにも当てはまります
p164.弊社がお願いしているトレーナーの又村紘先生が編みだした「あぼひなま」:アイコンタクト、ボディランゲージ、ひとつあります(結論の明示)、なぜならば(論の展開に対する理由付けを明確に)、まとめますと(説明だけだと散漫になるので要点を再提示、自論としてのまとめにもなる)
p177.「おめでとう!」という意味は「表面に出たね!」という意味での「おめでとう」なのです。負の感情に気づかないふりをし、心の中の奥底に押し込めて、見えないし触らない状態にしたままでいると、いつまで経っても浄化されません。トラウマを見過ごして溜め込んだままの人がいますが、負の感情が出てきて体に変化があった場合は、「おめでとう!」という気持ちになりましょう
p182.ただポツリポツリと出てきた感情を眺めていると、不思議とまたポツリポツリと消えていくのです。慣れないうちはすぐ意識が感情に同化してしまいがちですが、その時はすぐ意識を離すように心がけて、また内観法を始めてください。懐中電灯の光を闇にあてると闇がなくなるように、ゆっくり内観することで、心の中のざわついたものが光を浴びて浄化されるのです。私の場合、この内観法を1日が終わって寝る前に行います。そして最後に「今日を無事に生かしてくれてありがとうございます」と感謝し、そして私はこうなりたいというお願いをして寝ます。そしてお布団を神様のエネルギーの源だと思い、それに包まれて、宇宙ができた大きなオーラの中で安心して眠るような気持ちで横たわります。そうすると、次の日とてもすがすがしい気持ちで朝を迎えることができるのです
p201.これは私の変な確信なのですが、人間は必ずよい方向に進むようにプログラミングされていると考えています。人は自分の人生をよくし、ほかの人を幸せにするために生まれてきている、と私は信じています。これは今まで歩んできた私の人生が、私にそう思わせるのだろうと思うのです
p209.「僕の夢は、人間の世代でできるものではない。多分極めようとすれば、より良い土と水、風、光をもってできる僕の望むような茶園は100年かかるだろう」と。「ロマネ・コンティを超えるような茶園にしたいんだ」と。その壮大な夢のロマンに私の心はしびれ、私たちの肉体が朽ちても、この彼の大志は誰かが継承して引き継がれて生きていくのを想像すると、「人は生かし生かされるのだ」ということに気づくとともに、「人知の大きさ、宇宙の大きさ」みたいなものを感じるのです
p213.将来社長になるぞと思っていた私は、自分が社長室に座って音頭をとっている姿を想像してもいました。そのときも具体的に、どんな社長室なのか、どんな椅子に座っているか、話し相手は誰か、部下はどんな人か、会社はどんな雰囲気か、ありとあらゆることを想像しました。このように、夢とは思い描いてワクワクするもの、そしてよりワクワクするために具体化することが大事なのです

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