土井英司「「伝説の社員」になれ! 成功する5%になる秘密とセオリー」草思社
公開日:
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最終更新日:2011/09/08
書評(書籍)
最近、よく目につくので購入したのがこの本。なんか本当に最近、こういう本ばかり読んでいるなあ、とかなり自己嫌悪
慣れというのもあるが、それでもおもしろいのでサクッと読了
p42.ある有名雑誌の編集長は、ファッションに関してすごい「投資」をしています。クレジットカードの限度額まで使って、プラダやルイ・ヴィトンのバッグ、ナイキのスニーカーなどをトレンドになる前に購入している。スニーカーにいたっては30足くらい持っている。自分で使うというより、「どんなものか知るため」に買っているのです。彼は、それらのブランド品がブームになると売ってしまいます。ちなみに売るときには、レアものとしてプレミアムがついているから、かなり高く売れるようです
p53.知恵や教育は、どんなに残しても、遺産と違って税金もかからないし、目減りもしません。たとえば、一度おいしいレストランを教えてもらったら、そのレストランには何度も行けます。接待でもデートでも使って、相手に喜んでもらえる。それで本人の株が上がっても、教えた人は、その情報を返してくれとは言えません
p69.このときから、僕の会社での立場は逆転しました。それまでの僕は、仕事を与えられ、それを時間内にこなすことで評価を受けていました。ところがその日を境に、僕が取ってきた仕事を、僕が中心になってやれるようになったのです。「土井には大事な仕事があるから、ほかの仕事は振るな」と次の週から、僕は自由に動ける立場になりました
p80.ある生命保険会社のトップセールスマンが、自分のノウハウを披露する講演をしたときの話です。講演を聞いたあと、聴衆の一人が質問しました。「あなたはなぜ、大切なノウハウを公開するのですか。ほかの人が同じことをしたら、あなたのライバルが増えるだけじゃないですか」するとトップセールスマンは、こう答えたそうです。「いえ、大丈夫です。今ここで聞いた人のなかで、実践するのは2割程度でしょう。さらにそれを継続できる人は、その中の2割程度。すると、本気で実行する人は今日いらしてくれた方の4%から5%ということになります。たった4%から5%の人がライバルになったとしても、僕にはそれほどの脅威にはなりません」だから、成功するのは簡単です。成功する5%の法則に当てはまる人、つまり聞いたことを実践し、習慣にする人間になればいいのです
p88.自腹を切るのも、自己投資、「仕入れ」の一環なのです
p90.若いうちは、予算を気にして小さくまとまるのではなく、自分の経験となるもの、血肉となるものにどんどん自腹を切るべきです。どうせあなたが社長になったら、すべての経費はあなたのポケットから出ていくことになるのですから
p106.どんな職業でも、セルフイメージの高い人は、断られてもあまり傷つきません。目のあった人のほとんどはティッシュを取るようですが、なかには邪険に振り払う人もいる。しかし成果を出している人は、受け取るかどうかは確率論にすぎないと知っているから傷つかない。それはこちらの問題ではないことがわかるのです。そのうえで、受け取る人の確率を上げるためにはどうすればいいのかを、考えるわけです
p110.アジアンビューティといい、日本人からすれば、どこにでもいそうな女性がヨーロッパでは超一流モデルとして、もてはやされていることがあります
これってアジアンじゃなくてエイジアンって発音すると思うんだけどなあ。細かいことだけど、こういうところから全体への信用に影響する気がする
p122.「会社の」ではなく、「自分の客」を発掘すること。「会社ではなく、○○さんにお願いしたい」という取引先や客を多くつかんだときが、独立をはかるタイミングなのです。伝説の社員は、取引先や顧客など、社外にファンをもっています
いいたいことは分かるけど、会社側から見たら微妙なケースだろうな。背任的な香りがするなあ。もっとアウフヘーベンできると思う
p124.居酒屋チェーンの和民なども、店舗を増やすというレバレッジを利かすことで、総売り上げや総利益を上げていきます
わざわざ和民を上げる理由が謎。和民の発祥はつぼ八のフランチャージーだったわけだし、そのつぼ八だってよくあるフランチャイズの仕組みを持っているわけではないよね。まあワタミってのは、最近の説明を必要としない便利キーワードということだ
p133.「優秀な人」というのは、本気にしてもお世辞にしても、抽象的なほめ言葉ということ。そこで、「この人は、どこがどのように優秀なのか」を、一言で言えるようにしておきましょう。そうすれば、ほめ言葉はより確実に、紹介相手だけではなく、紹介される本人にも意外な驚き、嬉しさをもたらします
p175.キャッチコピーひとつで商品の売り上げが大きく変わるように、自分を売るためにも、わかりやすいキャッチコピーをつくるのです。これが「伝説をつくるためのタネまき」です。ワコールの創業者である塚本幸一さんも、自分のことを「女性下着を売っているスケベオヤジです」と言ったとたん、売れるようになったそうです
p182.「ギリシャの話なら土井さんに」と言われるくらい、僕はギリシャにはくわしいと自負しています。それなのに最高級のホテルに泊まったことがないとなれば、僕のギリシャという付加価値はぐっと下がる
20070520234800
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