佐藤富雄「コロリ力」経済界

公開日: : 書評(書籍)

面白い内容でスラスラと読み進められる。たまたま温泉に行っていたときに読んでいた本。そういう読んだときの状況をセットで覚えているということがある。是非、ここで勧められているとおりに生きたいものだと思わせる一冊。これからジョギングを始めようと考えていたがウォーキングもいいなと思い始めた

p38.人をコロリと魅了する、人にモテる、ということを考えたときに重要なのは古い脳だ
p39.大脳偏重でいろいろ理屈をこね回すことは、私にいわせれば、自分は土すらこねずにいて土器を語っているようなものだ。すでにつくられたものを様々な角度から分析しているにすぎない。本人は多くの知識と情報を持っているつもりでも、感動的な新しさは何も生まれないのだ
p40.人間の古い脳は5歳くらいまでに育つといわれている。その期間は、とにかく気持ちのおもむくままに遊ばなくてはならない。自分がしたいことをして1日を終えるのが、子どもの仕事である。本来、この時期の子どもは大脳では動かない
p41.私たち人類はこれまで、まずは生き残ることを最たる目的としてとらえてきた。生き残って、美味しいものを食べて、いいセックスをする。大脳偏重生活になる前は、こうしたことが最優先されるから「生き残らないことを選ぶ」自殺など考えられない
p46.私は、北海道に別荘を持っているが、そこでは鹿などを狩りに出かける。大きな獲物を見つけたとき、猟銃を向けるとき、仕留めたとき、一言ではいい表せないほどワクワクする
p47.仕事が立て込んで身動きが取れなかったり、精神的に疲れ果てたときなど、「ああ、どこか温泉にでも言ってのんびりしたいな」と思うことがあるのではないか。これは、「温泉」が重要なのでも「のんびり」が重要なのでもない。実は、あなたの遺伝子が「どこかに行く」ことを欲しているのだ
p53.私は赤ワインがとくに好きだが、昼間にはビールを飲む。なぜかと聞かれれば、こう答える。「飲みたいからだ」泥酔するまで飲むわけではない。飲みたいと感じたときに飲めば大変においしく、心もリラックスして、最高に気持ちがいい。まさ「快」と呼ぶべき状態である。こういうときには古い脳が非常に活発になって、いいアイデアがどんどん浮かぶ。だから、私のなかには休肝日などという発想はひとつもない。ところが大脳偏重人間はそうではないらしい。休肝日を設けるべきだと何かに書いてあったら、その情報に振り回されるのだ。自分の欲求よりも情報や理屈を優先させてしまうのである
p60.消費者が飛びつくようなヒット商品を思いつく人間は、もっと自分の本能に正直なのである。「こんなものがあったら、どんなにいいだろう」「自分が楽しいことは、みんなも楽しいと思うはずだ」と、まずは、自分が欲しいものを基準に考えることができる。企画を考えるときに、本当に消費者になりきってしまうのである
p72.イギリスで200年続いている貴族社会の会員制サロンで厳しい審査を通った上で問われる、もう一つの条件とは、「地球は丸くなくてサイコロのように四角いと信じていること」である。こんなバカげたことを、立派な紳士たちが誓ってから入会するのだ。ただし、毎月1回行われる定例会で、本当に地球が四角いかどうかについて議論されたことは200年の間に一度もないそうである。これこそがユーモア、大人が見せる子ども心である
p75.欲求に正直な古い脳は、こういったことを素直に考えている。「うまいものを食いたいな」「どこか旅行に行きたいな」「いい女とつき合いたいな」ひまさえあれば、こんなことばかり考えている
p98.感動こそが理屈抜きで大脳辺縁系をイキイキさせ、視床下部に火をつけ、ホメオスタシスを完璧に動かし、モテモテオーラを発露させるもととなる。では、遊ぶことでなぜ感動が得られるかといったら、そこには予定未来があるからだ。予定未来は経験してみないとわからないこと。だからワクワクして大脳辺縁系が輝くのである
p111.ここで一つ大事なこと。男性がいきなりオキシトシンを分泌するのではなく、バソプレシンが蓄積された後にオキシトシンが出てくることが重要なのだ。それによって女性を深く愛し大事に思うことができる。バソプレシンの蓄積された後でオキシトシンが出ると、性欲が満たされるだけでなく前頭連合野が満たされ心の充足感がともなうすばらしいセックスとなる
p115.人の輝き、魅力というものはホルモンに支配されているといってもいい。ホルモン分泌が活発な人と、そうでない人とでは、同じ年齢でも輝きがまったく違う
p118.男は、いい女とつき合うほど女を見る目ができてくる。また、その相手にふさわしい自分であろうとすることで、本当にそういう自分になっていくということだ。逆にいえば、つまらない女とつき合っていると、つまらない自分になっていく
p126.「いや、私は確実に脳が老いている。物忘れもひどくなったし…」という人は、遊んでいないからそうなるのだ。外部から絶え間ない刺激を受けている脳は、いくらでも新しいネットワークを構築できる。それも、明確な目標を持った刺激であるほどいい
p138.人を喜ばせることで一番御利益を得ているのは、ほかならぬこの私なのだ。人を喜ばせようとあれこれ楽しい計画を練っているときに脳に満ちるホルモンは、ドーパミン、セロトニン、ベータエンドルフィンなどのオピヨイド系ホルモンだ。ドーパミンの化学式が覚せい剤とほとんど同じであることからわかるように、オピヨイド系ホルモンは、まさに「脳内麻薬」でもある。麻薬だからどんどんクセになっていく。やればやるほどはまって、もてなし中毒になる。この麻薬中毒になったときに、人はすごいコロリ力を得られるのだ
p160.あなたは、こういえばいいのだ。「私がお金を好きなんじゃありません。お金が私を好きなんです」これはギャグでもなんでもない。コロリ力を身につければ、本当に人もお金も自然と集まってくるものだ。こちらから追いかけなくてもついてくるのだ
p171.セレブになり豊かに暮らそうと思うとき、大事なのは意志よりも想像力だ。夢を実現するためには、まず脳がそのように働いてくれなくてはいけない。脳を快適にしてくれるのは、厳しい意思表示よりも楽しい想像である。「年収をいまの5倍にしよう」と堅く決意するよりも、年収が5倍になった自分の姿を具体的に想像することが大事である
p176.「昔はよかった」といっていないだろうか。昔に戻ることができる人など一人もいないのだから、これは、どんなシチュエーションにおいても意味のない言葉である。口にしてみたところで誰も幸せにならないような言葉をついいってしまうことがあるが、いまが不幸であるかのようなアピールをする人の周りには、人は喜んで集まってはくれない
p180.人が誰かの悪口をいったとき、脳はそれを他の人に向けられた言葉ではなく、自分に向けられた攻撃と勘違いする。脳はその言葉のマイナスのニュアンスのみを察知するからである。脳は自分に向けられた攻撃と戦うために戦闘的な状態になり、ストレスフルな状況になる。これでは、脳も体も休まることはない
p200.ウォーキングをしながら、快適になった脳ともっと対話をすべきなのだ。早朝の一時間、あなたは誰にも邪魔されず、一人でいろいろなことを考えることができる。しかも脳は絶好調。こんな時間はほかにない。音楽を聴いていれば、確かに気分はいいかもしれないが斬新なアイデアを思いついたりまとめたりするチャンスを逃してしまう。さらに、脳にイメージングをさせることができない

20070710215500

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