塚田紀史「『マルクスは生きている』を書いた不破哲三氏に聞く(Books & Trends)」週刊東洋経済2009.6.13
週刊東洋経済の懐の深さ。この号は、リクルートやYahoo!などの広告業の特集もおもしろいし、佐藤優の連載も吉野の話がおもしろかったし、野口悠紀雄のそれは何度もみたようなニフティサーブやモザイクなどの話だったけど、仕事術は見開きの2ページで人に示すのに格好だし、書評でも2件ほど読みたい本を見つけたし、いつもは評価しないアゴラ百景はアイドル写真集の発売イベントの話はおもしろかった。電力の鬼の晩年の住み処の写真もいい
そして、この記事。期待しないで読んだがおもしろかった。こういう歴史発展に対する興味がある。むかしヘーゲル全集を持っていたこともある
・「資本論」の中で、ヨーロッパの中世を知りたい人は日本に行ってみよ、ヨーロッパの歴史の本よりもよほどわかると書いてある。そこまで断言できるには相当知らなければできない。「大君の都」に、オールコックがまるで日本はヨーロッパ中世そのもの、農民の絞り方も封建的な家臣の配列の仕方もそうだと書く。これは不思議な話だ。ヨーロッパの封建制は、共産制を残していた部族制度のゲルマンとローマ文化が合流してできたもの。日本はそんな歴史なしに源平から南北朝、室町、戦国と、時間はかかっているが、全然違った道をたどっている。しかし、できた江戸の封建制はイギリスの公使からヨーロッパ中世と同じと見えるのだから、社会発展の法則はおもしろい
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