山田昌弘「結婚難の日本人男性 THE COMPASS」週刊東洋経済2012.6.30

公開日: : 最終更新日:2013/03/16 週刊東洋経済, 山田昌弘



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いやらしいけど、こういう話が好き。この「女性上昇婚」って、結婚についてのかなりのことが説明できてしまう切り札


東大卒の女性の結婚相手のほとんどが東大だったりする。学歴面での上昇婚というのものも経験的に有意に思う。過去には、また、いまでも、学歴と経済力はかなり相関関係があるようにも思う


結婚相手として、アジア人女性は、昔は日本人を選んでいたが、いまは相対的に他のアジア人と結婚する。そして、日本人女性は昔は欧米が典型的だったが、いまは他のアジア人が急増しているという


女性はこうだとして、男性の結婚に対する傾向として「女性上昇婚」と対になるような何かがないのだろうか。やっぱり、「男-仕事=ゼロ、女-若さ=ゼロ」というように、若さや美貌が表象する次世代を産み育てる体力ということのだろうか。これ、仕事であり、若さであるところが、経済力でなく、体力でもないところが、ズレていて、なんか屈折というか、言い換えというか、歴史的な経緯であったりとか、直感なのかとか、味わい深い




・国際結婚というとフィリピン人花嫁を思い浮かべるように、今まで、日本人男性とアジア人女性が斡旋機関を通じて見合いで結婚するというのが典型であった。しかし、2006年を境に、このタイプの国際結婚が減少している


・女性は結婚して自分が育った家庭以上の生活を実現したいと願う。それゆえ、自分の父親と同等以上の経済力を持つ男性と結婚しようとする。これが「女性上昇婚」と呼ばれるメカニズムである


・ここ30年間、日本の若年男性の経済力が低下している。零細自営業や過疎地の農家の跡継ぎ、定職を持たない男性は結婚が難しくなった。つまり、年功序列によって経済力を高めた父親を持つ女性からは、結婚相手と見なされなくなってしまった


・それを解消するため経済格差を利用した「女性上昇婚」が、アジアからの女性花嫁だった。1980年代末から、アジア人女性(フィリピン、中国など)と日本人男性の国際結婚が急増した。たとえ低収入であっても、国際的には生活水準が高いと見なされたのだ。日本人男性と外国人女性との結婚は80年に4386件だったが、05年には3万3116件まで増大する


・アジアの新興国では、若者の経済力が上昇している。台湾や韓国では、結婚難に陥った男性が、中国やフィリピン、ベトナムなどからアジア人花嫁を受け入れている。つまり、アジア人女性にとっては、経済が停滞している日本の男性より、新興国の男性のほうが、「上昇婚」をさせてくれる相手として魅力的に映るのだ。その結果、06年の3万5993件をピークとして日本人男性と外国人女性との結婚が減少に転じる。10年は2万2843件で、ピーク時の3分の2。主としてアジア人花嫁の減少によるものだ


・一方、外国人男性と日本人女性が海外で結婚するケースは増え続けている


・従来は、日本人女性の国際結婚の相手は、国内外とも欧米人男性が典型だった。しかし、近年、アジア人男性と結婚し、アジアで暮らす日本人女性が急増している。トルコ、タイ、香港、シンガポールの国際結婚カップルを開内文乃氏と一緒に調査しているが、そこで見いだされるのは「成長するアジア諸国」と「停滞する日本」の姿である







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