「激論!技術進歩を国が潰す 寛容を失った日本に新産業は興らない!藤沢数希(人気ブロガー)×猪子寿之(チームラボ社長)」週刊ダイヤモンド2012/07/21

公開日: : 書評(雑誌), 週刊ダイヤモンド



20120719004055





この対談特集がすごくおもしろい。シリーズになれば今後も定期購読する


論点を対立的に整理してくれるところ。通信社発の事実報道と企業発のプレス発表の転送しか行わない新聞やテレビに対しての、雑誌の面目躍如


次に、その論陣における新鮮な第一人者や広告塔が話しているところ。主張と登場人物を紐づけて理解できるので、これらの人のその他の言論の理解の助けになる


そして、その対談により優劣を分かりやすくしているところ。貴誌らしい。今回は金子勝が非常に顕著




藤沢:実は米国のすごいソフトウエアの企業って、従業員数が全世界ですごく少ない。アップルは約6万人、グーグルは約3万人で、ツイッターなんて200人くらいしかいない。米国のトップ企業は確かにすごいけど、それほど雇用を生むわけじゃない。米国の失業率は今でも8%以上と高い。


日本は企業収益はよくないけど、トヨタ自動車の従業員は30万人以上。パナソニックなんて40万人近い。やっぱり製造業は、雇用には大切なんだよ。でもアップルの業績は好調で、時価総額は40兆円。ギリシャのGDPの2倍(笑)。


日本の製造業の解決策はずっと前から決まっている。資本市場を改革するしかない。ダメな経営者は株主の圧力で交代。儲からない部門は売却。規模で負けてる分野は企業合併をする




ダメな経営者を交代させる力が足りない。指名委員会などあっても形骸化。ソニーの直近の2回とか、どうにもならなくなって社外取締役が乗り出して、ようやく穏便な退任が行われたりとかが、かなりマシなほう。機関投資家は不満があれば単に売るだけというストリートの論理。資本市場の論理を動力としない法人投資家がいること、そしてその結果、衰退していっても国の支援によるゾンビ企業として迷惑をかけながら生き続けることか。日本航空の再生はまだマシなケース、確かに全日空がかわいそうだけど




藤沢:経済成長については、僕は政府が何かやるべきだとは思っていない。個人や民間が自由にやればいい。成長戦略がないのが一番の成長戦略なんだよ


猪子:それはそうだね。日本は国が未来に投資しないけど、実は日本では、昔から国はそういうことはしてこなかった。だからそれは、日本が急激に弱くなった理由じゃない。日本は一般の人が賢かったんだよね。しかも極めて社会が寛容で、自由だった。


例えば、同人誌は明らかに著作権法違反だけど、今や一大産業になって、コミケ(コミックマーケット)は世界で最も人が集まるイベントになった。だけど、日本は欧米的な法規制や倫理観だけ取り入れて、いわば“社会のOS”だけ無理やり欧米型にして、寛容性が社会からなくなってきてる。




前者は、天から降ってきたように、経済思想を展開したように読んだ。ハーヴェイロード的な意味で。すると、後者はちょっとずれているけど、それなりに欧米とのOSの違いというおもしろい話を持ってあたりが、美味




藤沢:結婚制度は欧米から直輸入したんだよ。


猪子:江戸時代は結婚なんて庶民の間ではあってないようなものだったし、明治時代は旦那と愛人ばっかり。太古からそうでさ、光源氏も最後の子は、自分の子じゃないって知ってたけど、認めたら身分が下がってかわいそうだから知らないふりしてたわけ




これは単純にテイクノート。結婚制度は欧米からの直輸入。光源氏の末子は自分の子じゃない




藤沢:出る杭は打たれる。僕はテレビなんかには出ずに、ブログや本を書いたりしてる(笑)


猪子:俺は会社の社長だから、隠れるのも許されない。




ふと思ったんだけど、ぐっちー、ちきりん、フェル、数希、そんなあたりの匿名の発言者ってのは、奇妙に金融機関系の人という傾向。その感覚は理解。「ネットでも堂々と実名でやりましょう」、という人のほうに強い違和感

google adsense

関連記事

no image

佐々木常夫「自分を大切にして自分のために働こう(ワークライフバランスを実現する仕事術)」週刊東洋経済2009.10.17

20091101104743 著者の主張というのは同意するところが多い。実践してきて、また今後は新

記事を読む

no image

塩田潮「政権奪取は可能か 試される小沢代表(Focus政治)」週刊東洋経済2007.9.1

普段、一応目を通すものの大体は特に強い感想も持たないコラムである。今回は、次の件だけが気になった ・

記事を読む

no image

白壁達久「白井智子 教育界のジャンヌ・ダルク(旗手たちのアリア)」日経ビジネス2012.1.16

20120218110316 このエピソードだけ目にとまった 白井の教育改革の原点は、幼少期

記事を読む

no image

江田憲司ほか「官僚支配からの脱却と国民の望行政改革の実行こそ急務(日本の政治を問う!)」週刊東洋経済2008.9.27

恐い恐い恐い ・私が橋本総理の政務秘書官のとき、最大のスーパー権力官庁の大蔵省分割がテーマとな

記事を読む

no image

小嶋千鶴子「まっすぐなキュウリを売ることが物価を下げるんです(長老の智慧)」週刊東洋経済2007.1.20

ちょっと前に始まったこの連載が面白い。何がって、この人、岡田卓也名誉会長の姉であり、すごい高齢なんで

記事を読む

no image

小笠原啓「リニアPCMレコーダー CD超える”臨場感”録る」日経ビジネス2008年8月18日号

20090104185800 単なるメモ。別にリコーダーを買おうというわけではないけど ・C

記事を読む

no image

BusinessWeek「バフェット氏のCEO操縦法(リポート)」日経ビジネス2010.4.5

20100725121313 投資先の1つである米地銀M&Tバンクのロバート・ウィルマーズCE

記事を読む

no image

鈴木棟一「民主をまねて自民が大揺れ 世襲制限めぐる対立の行方(新・永田町の暗闘)」週刊ダイヤモンド2009/06/06

最近、気になる ・自らは秋田から集団就職列車で上野駅に着き、東武東上線の沿線のベニヤ工場で働き

記事を読む

no image

井上裕「金川千尋氏 最後は経営力で勝つ(編集長インタビュー)」日経ビジネス2006年3月6日号

昨日の"宮東治彦・小笠原啓「成長の限界に挑んだ信越化学 金川千尋怒りの経営」日経ビジネス2006年3

記事を読む

no image

後田亨「現役セールスマンが教える保険販売の”ウラ側”と対処法」週刊ダイヤモンド2008/02/02

20080207060000 数年前に保険を全面的に見直した。悪い商品を解約して、良い保険商品に乗

記事を読む

google adsense

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

google adsense

ドコモ「dアカウント」と「ポイント共有グループ」の整理

20181106112305 ドコモに3回線MNPの顛末(2

ワイモバイルにMNP

20181104115802 この記事を見て、小一時間考えてMN

ドコモに3回線MNPの顛末(2018/09)

20181029231515 ちょうど1カ月が経つので、思いつく

キャッシュレスまたはクレジットカード

20181023225403 政府がキャッシュレスを進めているみ

MediaPad M3 LTE プレミアムモデル購入して2か月

20170409130135 もう2か月が経ってしまったけど、記

→もっと見る

  • 名前:Max 年齢:人生の2合目くらい 誕生日:夏の暑い日 一言:他言無用ということでお願いします
  • あわせて読みたい
  • にほんブログ村 本ブログへ
PAGE TOP ↑