野口悠紀雄「あまりに政治的な製造業向けメッセージ(日本の選択 第38回)」週刊東洋経済2012/03/10






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こういうのを知るにつけ、アップルやフォックスコンは、顧客として付き合うべきであり、株主として付き合うかどうかはわからないけど、従業員になるべきではないなと思う。結局どこかでムリをしている感じがする


規模の違いがありすぎる。こういうのは中国が得意なので、日本で暮らす者としては、このような労働集約的な仕事をしてはいけないのだとつくづく思う。資本を占有しなくてもよいという現在の特性を活かした仕事を、なにかしないといけない




・「日本で1個1000円するハロゲンランプが、中国では8円だ」と前回述べた。中国の賃金が低いのだから、当然のことだ。ただし、中国生産の強さは、価格の安さだけではない。1月21日付のニューヨークタイムズは、アップルの中国における生産方式について、詳細に伝えている。その中に、次のようなエピソードがある


・2007年、最初のiPhone販売開始予定の1カ月前のこと。iPhoneの画面にすり傷がつくのを見て、スティーブ・ジョブズが癇癪を爆発させた。彼は腹立たしげにiPhoneを取り出し、プラスチック製スクリーンについた細かいすり傷を全員が見えるように掲げた。そしてジーンズから鍵を取り出して言った。「ユーザーは、iPhoneも鍵もポケットに入れて持ち歩く。すり傷がつくような製品を売るつもりはない。6週間以内にガラス製スクリーンに変更せよ」と


・アップルはiPhoneのスクリーン仕様を変更し、中国にあるフォックスコンの工場に対して生産ラインの全面見直しを要求した。ガラススクリーンが工場に到着し始めたのは、真夜中だった。工場の現場監督は、寮に住む8000人の作業員を叩き起こした。彼女たちはビスケットとお茶を与えられ、仕事場に連れて行かれた。それから30分で、ガラス製スクリーンをフレームにはめる作業が、12時間シフト体制で開始された。96時間後には、工場は1日1万台のiPhoneを生産していた。それから1カ月後、アップルは100万台のiPhoneを販売した。それ以来、フォックスコンは、2億台のiPhoneを生産した。「その速度と柔軟性は息を飲むほどだった。同じことをできる工場は、アメリカにはない」「彼らは一晩で3000人を雇い、寮に住むことを納得させる。そんな工場がアメリカにあるだろうか」「iPhone組み立て作業の監督に必要な8700人の工業エンジニアを見つけるのに、アメリカなら9カ月かかる。しかし、中国だとわずか15日だ」「いまや、サプライチェーン全体が中国にある。ゴム製ガスケットが1000個必要? それなら隣の工場だ。100万個のねじが必要? それなら1ブロック先の工場だ。そのねじに変更を加えたい? 3時間あれば十分だ」こうしてアップルは巨額の利益をあげた




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