司馬遼太郎「王城の護衛者」講談社文庫①
20130217235157
今日の大河ドラマは、そのまんま、この本の最初の五分の一だった。容保が京に入る。関白に挨拶する。長州に買収された公卿。御所での御衣の下賜。言路洞開と春嶽、慶喜。足利将軍木像梟首事件と大庭恭平のこと。そして、これらの事件のセリフほぼ一切。脚本家はサボってるな
第7回 「将軍の首」|あらすじ|NHK大河ドラマ「八重の桜」
長州が三条実美を、薩摩が中山忠能や岩倉具視をパトロンし、劣勢の孝明天皇に容保が肩入れする。しかし、誠だけで政治力のない会津が翻弄され窮地に
これを見ていても、やはり財力の大事さと、身不相応の役目による貧乏くじが痛感される。会津武士のため大河ドラマで鎮魂する1年があっても、まだ足りないかもしれない
という感じで、世の評判と異なって、去年と今年の大河ドラマは、またじっくりと見入ってしまっている次第
p12.「この子は、子柄がいい」と、平素、家臣にもいった。大々名ともいうべき会津松平家に縁組が決まったとき、よろこぶよりもむしろ使者に恩を着せ、 「会津は興隆するぞ」といった
p22.幕府は、家康以来先例のなかった連枝を首班とする非常時内閣をもつことになった
p27.慶喜は、どういうわけか、徳川家の旗本の無能、遊惰、危機感のなさに対する批評が常に辛辣だった。事実、旗本八万騎さえ勇猛な軍団であれば薩長などは息をひそめて江戸の鼻息をうかがっているところであろう
p39.恭平にはわざと脱藩させ、尊攘志士に偽装させて京に潜行させ、その仲間に投ぜしめた。別に逮捕がその最終目的でなく、 「いったいかれらはどういう種類の人間で、なにを考え、どんな組織をもっているか」ということを、京都守護職としての職務知識にするためであった
p48.天子の御膳は、何汁何菜ときまっている。しかし幕府から支給されるま賄料は740貫目で、これはざっと90年来かわらず、その間、物価が数倍に騰がっている。このため品目と数量だけはそろえ、内容は極端に粗悪になっていた。例えば毎夕御膳にのぼる鯛は爛れたように異臭を放っている
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