橘玲「日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル」ダイヤモンド社
20130821001756
言えることは、海外に口座を開くということはかなりハードルが高い。そして、その種類は、面倒だということだけではなく、トータルでの資金の額ということが非常に大きいんだと思う。それに伴った国境を越える自由な人間というところも。
もう一つ、昔の著作の頃から比べてもう15年くらいは経っているだろうか。この間に日本の金融機関の商品も大きく発展してきた。昔はこれほどコストの安い投資信託もなかったったし、 etfもなかった。特に、本書でも紹介されている、日本株を除いたmsci世界株のETFは、確かに食指が動く。
また、日本国家の破産という話が、言われ尽くした、かなり沈静化されたこともあると思う。
その手の本を読むならば、その本の1冊にこれを加えてもいい。もともと何かを学ぼうと思って本を読むならば、複数冊読むべきだしね。
最近の著作だけあって、内容は今風だ。アベノミクスによる去年の後半からの情勢の変化を踏まえている。
あと、この手の本は、最終的にどうしても、人的資本に目が向いてしまうというところは仕方がないのか。最後の最後で、レバレッジでの一獲千金の話も一応書いてるけど。
個別商品の紹介のほかは、内容的には目新しいものがなかった。金融商品の仕組みの話。大手銀行の海外預金は高コストなので選択肢に入らない、とか。為替リスクは長期的にはリスクではない、とか。
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